車を運転する際、その車は「自賠責保険」に加入している必要があります。
自賠責保険は、いわゆる「強制保険」で次の車検までの期間分を前払いします。
では、期間の途中で車を買い替えるとなったら、すでに支払た自賠責保険はどうなるのでしょうか?
戻ってくるのでしょうか?
今回は、「車の買い替えと自賠責保険」についてのお話です。
この記事でわかること
自賠責保険とは?
正式名称は、「自動車損害賠償責任保険」といいます。
自賠責保険(共済)は、交通事故による被害者を救済するため、加害者が負うべき経済的な負担を補てんすることにより、基本的な対人賠償を確保することを目的としており、原動機付自転車(原付)を含むすべての自動車に加入が義務付けられています。
出典:国土交通省
このように加入を義務つけられていますので、「強制保険」とも呼ばれています。
自賠責保険料
37ヶ月 | 36ヶ月 | 25ヶ月 | 24ヶ月 | 13ヶ月 | 12ヶ月 |
---|---|---|---|---|---|
36,780円 | 35,950円 | 26,680円 | 25,830円 | 16,380円 | 15,520円 |
37ヶ月 | 36ヶ月 | 25ヶ月 | 24ヶ月 | 13ヶ月 | 12ヶ月 |
---|---|---|---|---|---|
35,610円 | 34,820円 | 25,880円 | 25,070円 | 15,960円 | 15,130円 |
自賠責保険料は何年か毎に変動しています。上記は平成29年4月1日からの新しい自賠責保険料です。
自賠責保険は新車登録時それ以降は車検の際に、次の車検までの有効期間分を前払いで支払います。
自賠責保険の保証範囲
自賠責保険は自動車事故の被害者救済が目的であり、補償される範囲は「対人賠償事故のみ」を補償する保険です。
対物(相手の車やバイク・自転車、財物・所有物など)や、運転手や搭乗者のケガや自動車(バイク)等の車両に対する補償はありませんん。
支払限度額は?
支払限度額は下記のようになっています。(被害にあわれた方1名につき)
死亡による損害 | 最高3,000万円 |
---|---|
後遺障害による損害 | 最高4,000万円 |
傷害による損害 | 最高120万円 |
この金額では、補償はすべて賄えないケースもあります。そのため、自動車保険(任意)への加入が一般的となっています。
もし自賠責保険に入っていない車を運転したら
罰則・1年以下の懲役または50万円以下の罰金
違反点数・・6点
6点、一発免停ですね。
罰則や罰金もさることながら、万が一の事故の際には補償もないわけですから、絶対に未加入の車を運転してはいけません。
車を買い替えたら、自賠責保険を引き継げるの?
自賠責保険は次の車検の有効期間分を前払いする、とおつたえしましたが、期間の途中で車を買い替えた場合は、どうなるのでしょうか?
できることなら、新しい車に引き継ぎたいですよね。
でも自賠責保険の引継ぎはできません。
自賠責保険は車にかけるものです。その車を変更することはできないのです。
じゃあ、解約したらいいんじゃないの?
と思われるかもしれませんが、自賠責保険の解約には厳しい制限があります。
自賠責保険は被害者救済を目的とした「強制保険」です。そのため無保険の自動車が出ないように、自賠責保険の解約は厳しく制限されています。
通常、当事者の勝手な都合で解約することはできない規定になっています。
「売却・譲渡した車には自分は乗らないから、自賠責保険だけ解約したい」といったケースですね。
解約できるのは、
- 登録自動車の滅失・解体・抹消登録を受けた場合
- 輸出するために抹消仮登録を受けた場合
といった場合です。そうです。もう国内で走ることができない状態になった時は解約できます。
じゃあ期間中の買い替えは「損」するの?
前払いした自賠責保険料は引き継げないし解約できない。となれば期間途中でかの買い替えは、損した気分になりますよね。
でも、基本的には愛車の査定額にその分上乗せされている(ハズ)です。
自賠責保険は「車検」とセットです。ということは車検の有効期間も残っているので、査定金額に反映されている(ハズ)です。
査定を受ける際には、そのあたりのことをサラッと聞いてみましょう。
「おっ!この人は車のことに詳しいな!」という印象を与えることができ、変な駆け引きを避けることができるかもしれません。
車の買い替えには、とても重要な事がある!
自賠責保険が戻るか?も気になりますが、他にも重要な事があります。
それは、愛車の査定価格についてです。
車の査定には決まった価格=定価はありません。2台として同じ上程の車は無いので、ある意味当然です。
ただ定価はありませんが、「相場」は存在します。
毎日全国各地で行われている、中古車オークションの売買価格が相場を決めています。
この相場は毎日変動しているため、ネットで毎日更新して公開しているサイトはありません。
つまり、我々ユーザーは愛車の本当の価値(相場)を知らないのです。
このことを査定する側もよくわかっています。
最初から相場ギリギリの査定を出すことは、まずありません。
だって、その査定額が安いのか高いのか、ユーザーは知らないからです。
ですので、車の買い替えを考えだしたら、愛車の査定相場を把握しておきましょう。
そうすることで、大切に乗ってきた愛車を安く買い叩けれることを防げます。
愛車の査定相場は、こちらのサイトで調べることができます。
簡単な入力後すぐに相場がわかります。
同時に複数の買い取り専門店に見積もり依頼もできます。