ミニカーを虫眼鏡で見る

中古車は同じ状態の車が他にはない「1点もの」です。そして新車のように車両本体価格=定価もありません。

安く買えるというメリットもありますが、

・買ってすぐに故障しない?

・適正な価格なの?

・事項車じゃない?

などの不安もありますよね。特に初めて中古車を購入される場合は、なおさらです。

今回は中古車を購入するときの注意点について解説してゆきます。

中古車のメリット・デメリット

まずは中古車のメリットとデメリットについてお伝えします。これを知ったうえで中古車を選ばないと、かってから後悔する可能性もありますので、初めての方は是非知っておいてください。

中古車のメリット

何といっても安い

新車では手が届かないようなクラスの車でも、中古車であれば購入可能となる車種はたくさんあります。

また、50万円以内では新車は買えませんが、中古車であれば色々な車種を選ぶことができます。

納期が早い

新車の場合は、契約してからのオーダーとなりますので通常でも一ヶ月ほどはかかります。人気の車種であれば「半年待ち」なんてこともあります。

中古車はすでに現物がありますので、整備や点検、手続きが済めばすぐに納車できます。

傷がついても気持ち的に「楽」

これは個人差がありますが、新車の場合は当然キズ一つありません。新車に少しでもキズをつけると、気分的に結構凹みます。

中古車の場合は、多かれ少なかれキズはついているものです。初心者マークの方、ペーパードライバーの方には気が楽に運転できると思います。

中古車のデメリット

車のコンディションが均一ではない(当たり、ハズレがある)

新車は車両の状態は均一ですが、中古車は1台1台状態は異なります。「外観は奇麗だけれども、買ってすぐに故障した」ということもあり得ます。

中古車選びは、「目利き」が必要になるのですが、素人にはなかなか難しいことです。そういう意味でも後でお伝えしますが、「良い販売店」を選ぶことは重要です。

価格の妥当性がわかりにくい

人気や時期によって価格も変動しますし、中古車には定価はありません。

他に全く同じ状態の車がないので「価格の妥当性」の判断は難しいです。

ポイントをさす人差し指

中古車選びの注意点・ポイント

では、具体的な中古車選びのポイントをお伝えしてゆきます。

相場を調べておく

欲しい車について、ある程度の情報は仕入れておきましょう。特に下調べもしないまま中古車販売店に行って、

「何かオススメの車はありますか?」

というのは避けた方がいいです。

その理由は、お店が売りたい車は、

・長期間売れ残っている在庫車

・儲けが大きい車(割高な車)

です。販売店が「売りたい車」から勧めてくるのが常です。

お店に行く前に、

・欲しい車種と年式・グレード

・許容できる走行距離

・その車の大体の相場

は把握しておきましょう。

走行距離

中古車は、一般的には走行距離が少ない方が高い値段がついています。

同じ年式・グレードで走行距離が3万キロの車と5万キロの車では、3万キロの車の方が高くなります。

ただ、単に走行距離が短ければ良い、という事もありません。

極端に走行距離の少ない車は、長らく放置されていた可能性もあります。車は長期間エンジンをかけないと「劣化の一途」をたどります。

半年以上も放置すると、エンジン内部をコーディングしていた油膜も失われ、パーツの腐食やサビが発生することもあります。

一般的に、日本国内の平均的な年間の走行距離は8000km~1万kmと言われています。

それを目安に走行距離を見てみると良いでしょう。

5年落ちの車の走行距離が8万キロだと「走行距離が多め」、3万キロだと「少なめ」という事です。

ちなみに一昔前は「車の寿命は10万キロ」なんてことも言われていましたが、今の車はそんなことはありません。

メンテナンスさえ普通にしていれば、20万キロだって走行可能です。

ただ、日本国内では10万キロ以上の車は人気がありませんので、かなり販売価格は安くなります。

あえて10万キロ以上の車を狙ってみるのも一つの手です。

・価格よりも、新しさや綺麗さを重視するなら3~7万km
・問題なく走れば、あとは価格の安さで決めたいなら8~12万km

というのが一つの目安になります。

年式

中古車の年式についても、走行距離と同様に新しい車が高くなります。

国産車は5年前後でフルモデルチャンジを行いますので、フルモデルチェンジの前の車(型落ち)は価格的にお買い得になります。

中古車市場で人気があるのは、大体6年落ちまでの車ですので、あえて7年落ち8年落ちを狙うのも手ですね。

ただ8年落ち以上になると、見た目のデザインの古さは否めません。

・見た目重視なら6年落ちまで

・問題なく走れば、見た目より価格を重視なら7~12年落ちまで

というのが目安になると思います。

車検の有無

中古車には車検が残っている場合とそうでない場合があります。価格とともに車検の有無は表示しなくてはなりません。

車検が残っていない場合は、以下のいずれかになります。

車検無し

その名の通り車検が無い車なので、当然車検を受けなければなりません。自分で車検を受けるか業者に依頼するかどちらかになります。

・車検整備付(もしくは車検整備込)

納車までに車検・車検整備をお店側で実施します。車検に関わる法定費用(重量税・自賠責保険)などは別途必要となるケースが多いです。

見積書で良く確認してください。

補償の有無

中古車なので保証はついていた方が、なにかと安心です。

保証範囲は購入後半年間まで、というものがい多いですが、有償で長期のプランを用意しているお店も増えてきています。

事故車(修復歴車)ではないか

これは非常に重要なポイントです。中古車を選ぶときに「事故車じゃないかな?」という事は誰もが心配するポイントです。

この「事故車」という表現ですが、中古車業界では「修復歴ありの車=修復歴車」の事をいいます。

修復歴車とは、車の骨格部分に事故などで損傷を受け修理した車です。

車の骨格部分とは、

車の骨格部分の図

出展:日本自動車査定協会

修復歴がある車は、「修復歴あり」と表示しなくてはなりませんが、なかには表示せずに売っている業者もいます。

やはり安心できる販売店を選ぶべきですね。

修復歴有りの車は、相場よりかなり安く販売されています。

あえてそのような車を選ぶ人もいますが、初めて中古車を買うのであれば、修復歴のある車は選ぶべきではありません

販売店選びも重要

中古車は車選びも大切ですが、販売店選びもとても重要です。

修復歴がある車を、「修復歴なし」として販売し、それが1年後に他のお店で点検を受けた際に判明した。

購入店に抗議したが「保証期間を過ぎている」という理由で、とりあってもらえなかった。

なんて事例もあります。

特に初めて中古車を購入される場合は、安心できる販売店を選ぶべきです。

繰り返しになりますが、中古車は1台1台すべて違います。同じクルマは1台もありません。

どのクルマを選んで買い付け、それにどのような整備を行いいくらの値付けで売るか、すべて販売店が決めるのです。

手数料でもうける販売店もある

中古車業界でも価格競争は激しいです。車両単体ではなかなか儲けも出ないのでしょう。

車両本体価格は安めに設定して「割安感」を出し、その他の手数料や代行費用で儲けをだすお店も少なくありません。

車両価格は安かったが、支払総額は高くついた!なんてことにならないよう、見積書の内訳は良く確認しましょう。

「手数料一式」など不明瞭な見積もりを出すお店は避けた方がいいです。手数料でボッタくられる可能性が高いです。

おとり在庫に注意

お客さんを引き寄せるために、ありもしない在庫車をホームページに上げているお店もあります。

お店に行ってみると、「いや~昨日売れてしまいまして。でもちょうどオススメの車が入ったので、そちらをどうぞ見て下さい」とった感じです。

本当に昨日売れたのであれば、売ることは出来ないにせよ、納車準備のため車はまだお店にるはずです。

中古車についてのQ&A

Q:中古車はキャンセルできるの

中古車の売買の契約が成立した後からは、こちらの一方的な都合だけではキャンセルすることはできません。

契約の成立とは、一般社団法人・日本中古自動車販売協会連合会(JU中販連)に加盟入している販売店の場合、「自動車注文書標準約款」で以下のように定められています。

契約書に書かれている解約条件を満たす、もしくは双方の合意が必要になります。

契約の成立条件

1.車両の引渡しがされた日(納車日)
2.使用者の名義登録が完了した日
3.注文者の依頼により修理・改造・架装に着手した日

の3つのうち最も早い日を契約成立日とする

参照:日本中古自動車販売協会連合会「標準契約約款の特約事項

Q:クーリングオフはきくの?

中古車はクーリングオフの対象ではありません。

Q:購入後にトラブルになったら相談するところはあるの?

自動車公正取引協議会「消費者相談室」 TEL : 03-5511-2115

中古自動車販売協会連合会 TEL:03-5333-3328

国民生活センター

 

中古車購入の注意点 まとめ

中古車選びも重要だが、販売店選びも重要です。

値段付けも、整備も、アフターフォローも全て販売店次第です。

修復歴チェック済み・返品可能(有料オプション)・最長10年保証(有料オプション)という販売店があります。

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