自動車保険は、基本的には1年更新です。
毎年更新日の2~3か月前になると、保険会社から更新の案内が届きます。
更新のタイミングで、自動車保険の保険料や補償内容を見直す方も多いことでしょう。
愛車を買い替えるタイミングは、この自動車保険の満期のタイミングとは異なることがほとんどだと思います。
どちらかと言えば、車検のタイミングの方が圧倒的に多いですね。
車を買い替えると、「車両入替」をすればそのまま等級を引き継いで継続できます。
ただ、車両が変わりますので、保険料も変わってきます。
「買い替えのタイミングで、自動車保険も見直してみよう」、ということも考えます。
今回は、「自動車保険の満期前に保険を切り替える」とはどういうことか、解説してゆきます。
この記事でわかること
自動車保険の契約期間
自動車保険の契約期間は「1年間」で契約するのが基本です。
しかし2年や3年、長いものでは7年という期間で契約を行う、「長期自動車保険」と呼ばれる保険もあります。
長期自動車保険は、メリットもありますが、当然デメリットもあります。
詳しく解説すると長くなりますので、今回は1年契約の自動車保険についてフォーカスしてゆきます。
自動車保険の満期前の切り替えの注意点
満期前に自動車保険を切り替える場合、いくつかの注意点があります。
ノンフリート等級について
自動車保険の保険料はノンフリート等級を元に計算されます。
最初は6等級から始まり、無事故(もしくは事故を起こしても保険を使わない)で1年経過すると満期日に1等級ランクアップしていきます。
最高等級は、20等級です。
逆に事故を起こして保険金支払を受ける(保険を使う)と、等級は1回あたり1~3等級ダウンします。
さらに3年間は「事故あり等級」というより厳しい割引率(あるいは割増)が適用されることとなります。
まとめると、(3月15日が満期日、7月10日に切り替えたケース)
ポイント | 満期日で切り替え | 満期前に切り換え |
---|---|---|
等級(無事故) | 翌年の3月15日で1等級アップ | ・新しい保険の保険開始日(7月10日)には等級は変わらない。翌年の7月10日に1等級アップ。結果として等級の進みが遅くなる ・翌年の3月15日に等級アップするには※1保険期間通算特則の適用が必要 |
等級(事故有り) | 翌年の3月15日で3等級ダウンする | ・新しい保険の保険開始日(7月10日)から3等級ダウンする |
※1保険期間通算特則
前の保険の解約日と新たな保険の開始日を同じにすることで、等級を引き継ぐことが可能です。全ての保険会社が対応しているわけではありませんのでご注意ください。
保険の空白期間を作らない
古い保険の解約日と、新たな保険の開始日は必ず同じ日にすることです。
空白期間ができてしまうと、その間に万が一事故にあってしまうと自動車保険の補償を受けることができません。
解約返戻金について
自動車保険を1年分、前払いしているケースは、満期前の解約すると「返戻金」が戻ってきます。
この返戻金の計算方法は、各保険会社によって異なりますが、残存期間の月割よりも低い金額になってしまいます。
自動車保険の満期前の切り替え手順
では、実際に自動車保険を切り替えるステップを見てゆきましょう。
まず保険の無駄をチェック
せっかく保険を見直すチャンスですので、今の保険での無駄は無いか、不足はないか、をよく確認しましょう。
・不要な特約、付加したほうが良い特約
・運転手の年齢条件や範囲
・使用目的と年間の走行距離は契約実態とあっているか
・車両保険をいくらに設定するか
など。
手続きのステップ
新たな保険会社に、他社からの切り替えで加入する事を伝え、見積もりをもらう。内容に問題が無ければ、契約書類をもらう。
↓
加入している(古い保険会社)に解約の意思を伝え、必要書類を取り寄せる。
↓
解約日と始期日(補償がスタートする日)を合わせるように、新旧保険会社と手続きを結ぶ。
↓
新たな保険会社に保険料を支払い、古い保険会社からは返戻金をもらう。
という流れになります。
書類のやり取りではなく、インターネットでの契約も可能な保険会社もあります。
実際の手続き方法については、各保険会社によく確認しましょう。
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