廃車にする車

愛車を廃車にするというのは、少し悲しいことですが長く車に乗っていれば経験することもありえます。

「廃車」というと、業者にお金を払ってスクラップ(解体)してもらうイメージがありますよね。

でも、廃車にすることによって戻ってくるお金(税金)もあるのです。

知っていると知らないのでは、結構な金額を損してしまいます。

今回は「車の廃車で還付されるお金(税金)について」のお話です。

そもそも「廃車とは」

一言で「廃車」といっても、その内容はいくつかに分かれます。

一時抹消登録

しばらく車には乗らないので、一時的に廃車にしておく、という方法です。

例えば長期の海外出張などの場合や、単身赴任で車を使わない都心への転勤などですね。

改めて「中古車新規登録」をすれば、再び公道を走らせられる事ができます。

永久抹消登録

その名の通り、永久的に車を使用できなくする方法です。

実際に車はスクラップ(解体)されますので、2度と乗ることはできません。

廃車で戻ってくるお金とは?

では、どんなお金がもどってくるのでしょうか。廃車で戻ってくるお金は「税金」と「保険」です。

自動車重量税

自動車重量税とは、その名の通り車両の重量によって税金が変わります、

新車購入時や車検の時に、次の車検までの有効期間分を先払いします。

自動車重量税は永久抹消登録のみ返金

自動車重量税は、永久抹消登録のみ還付されます。一時抹消登録では返金されません。

還付される条件は、「自動車リサイクル法に基づいた廃棄」であるということです。

法で定められた引き取り業者に、適正に車を引き取ってもらい廃棄してもらう必要があります。

自動車重量税の還付金の計算方法

自動車重量税の還付金は、

車検残存期間(月単位)×納付された自動車重量税額÷車検有効期間(月単位)

で計算されます。

残存期間が、一か月以上ある場合に適用されます。

自動車税

自動車税は、毎年4月1日の時点で車を所有している人にかかる税金です。

車に乗っていようが、ガレージで保管していようが課税されます。

自動車税は一時抹消登録でも還付される

自動車重量税とは違って、自動車税は一時抹消登録でも永久抹消登録でも返金されます。

ただし、軽自動車については自動車税の還付はありません

自動車の還付金の計算方法

自動車税は、廃車手続きが完了した月の翌月から次の3月までの、月割計算した金額が返金されます。

【自動車税返金額シュミレーション】

自動車税39,500円の普通乗用車を、6月に抹消登録をした場合は、7月~3月までの9ヶ月間に相当する金額が還付されます。

39,500円÷12ヶ月×9ヶ月=29,600円(100円未満切り捨て)

自賠責保険

自賠責保険は、「自動車損害賠償保障法」によって加入が義務付けられている保険で、公道を走る自動車は必ず加入しなければならない、「強制保険」です。

車検時に次の車検の有効期間分、前払いしますので、先の自動車重量税とほぼセットでるといえます。

自賠責保険は一時抹消登録でも永久抹消登録でも還付される

自賠責保険をの還付は、車が廃車になってからの手続きとなります。

一時抹消登録の場合は『一時抹消登録証明書』、永久抹消登録の場合は『登録事項等証明書』を交付請求します。

そのうえで、自分で保険会社に申請手続きを行う必要があります。

廃車手続きが終わったからと言って、自動的に返金されたり連絡がくることはありませんので注意が必要です。

自賠責保険の還付金の計算方法

自賠責保険の還付金額は、廃車登録した日ではなく保険会社に解約申請した日、から計算されます

ですので、廃車登録が完了したら、すぐに自賠責保険の返還申請を保険会社に行いましょう。

自動車重量税と同様に、残存期間が一か月以上あれば還付されます。

任意保険

任意保険は自賠責保険と違い、「任意」ですのでいつでも解約できます。

ただ公道を走る場合は解約しないほうが安心です。

廃車の手続きが完了する日に合わせて、事前に保険会社に連絡して解約の申請を行いましょう。

還付金の金額は、保管会社や契約している保険の内容によってことなりますで、事前に確認しましょう。

大変?

廃車手続きは結構大変

ここまで廃車で戻るお金についてお伝えしましたが、じつは廃車の手続きは結構大変です。

業者を探してスクラップにしてもらいますが、信頼できる業者に任せる必要があります。

なぜなら、リサイクル法に従った「適正な方法」で解体してもらう必要があるからです。

そして、管轄の「陸運支局」または「軽自動車検査協会」に出向いて抹消手続きを行う必要があります。

結構時間も労力もかかります。ですので、プロ「廃車買取業者」に任せてしまいましょう。

「そんなことしたらお金がかかるんじゃないの?」

と思われるかもしれませんが、そんなことはありません。

廃車買取業者は解体する車の部品やパーツを再利用し、車体をアルミや鉄などの資源としてリサイクルします。

一度見積もりだけでも取ってみてはいかがでしょうか。

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その車、本当に廃車?

今回、愛車をの廃車を考えられていると思いますが、その理由はなんでしょうか?

もしもディーラーの下取り査定で「あ~、もう廃車ですね。」と言われたのであれば、要注意です。

ディーラーは新車を売ることが本業ですので、古い車には興味がありません。というか、できれば引き取りたくないのです。

それはディーラーだけの評価であって、まだ中古車市場では売れる車である可能性があります。

詳しくはこちらの記事で解説しています。